旧優性保護法違憲訴訟に思う

旧優性保護法の違憲裁判が最近起こされ、私も強く関心を持って見守っています。私の家族とも無縁では無く、体験や今の思いを聞いて頂ければと思います。

 私には、小頭症が原因の知的障がいを持つ妹が2人います。下の妹は45歳で他界しましたが、上の妹は65歳。今も健在で、施設に入所しています。今思い返すと、上の妹が12歳頃(昭和40年頃で私が高校の時)、この手術を勧められたことがありました。未就学の後ようやく通園施設に通い始めた頃、どこからの働きかけだったのか分かりませんが、将来、生理の介助に負担がかかるからとの理由で、子宮摘出の手術を突然言われました。私はその危険性など分からず鈍感だったのですが、父は敏感に感じたらしく、すぐに仕事を休んで断りに行ったと後で母から聞きました。手術を実施された人が後遺症に苦しんでいるとの新聞記事を読むと、妹も同じようなことになっていたかもしれず、手術を受けた方のことはとても他人事とは思えません。父は病弱だったこともあって、妹の介助は家族任せのところが多かったのですが、父の判断が正しかったこと、そして親としての思いが強かったことに改めて気づかされています。
 妹達の小頭症の原因は分からないままで、きょうだいの私も若い頃から遺伝に不安を感じ、結婚を前向きに考えられないでいました。逆に結婚のことを重く考えすぎてしまい、自分から人生を狭くしてしまい、対人関係(特に異性との関係)を上手く築けない時期が長くありました。青春時代の大事な時期を、優生思想によって重く支配されていたと思うと、とても悔しいです。優生思想との対決は私自身の大きなテーマです。
 優性保護法成立には、むしろ進歩的な人たちが積極的だったと知りました。それだけに本質が見えにくく、根深い深刻なものがあります。その後の歴史を振り返ると、ナチスの虐にゃーや不妊手術、近くはやまゆり園の事件など、生まれて来た障がい者に多大な人権侵害を及ぼして来た現実のあったことを我々はもっと知らなければなりません。そしてもっと啓発に取り組まなければ、優性思想が強化される時代がやって来るのではないかと危惧します。
 スウェーデンやドイツでは不妊手術の歴史を深く反省し、謝罪と補償をしています。ナチス時代の虐にゃーの歴史を繰り返さないよう、ドイツ政府は啓発に力を入れています。日本政府は、そして我々はどのような国家をめざしたいのでしょうか。今後の裁判の成り行きに、きょうだいの立場からも注目しています。

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返信(2)
ミコロ @micohan19
2018/06/09 20:34:36

@keizouchin
お父様は、妹さんを守られたのですね、、。
涙なしには読めませんでした。
先日もNHKハートネットTVで、自ら望んで子宮摘出の手術を受けられた脳性麻痺のある女性が、体験を語られていました。
「生理のたびに、職員から心ない言葉をかれられるのがつらくて、、、」と気丈に話される姿に、同じ女性として怒りがこみあげました。
リッキーさんにとっては、まさに実体験でいらしたのですね。
人を人として扱ってこなかった日本という国の、心の貧しさにやりきれない思いがします。

私や妹が生まれた1970年代以前は、障害のある人は、教育を受ける権利さえも保障されていなかったこと。
座敷牢のような場所に閉じ込められ、生涯を終えた人も少なくなかったこと。
それらが遠い昔ではなく、つい最近の話であったこと。
私は、40歳を過ぎて初めて知りました。

リッキーさんの時代は、私には想像もできないような差別や偏見が日常であったことと思います。
そんな時代を生きぬいてこられたリッキーさんを、心から尊敬します。
私にできるのは、語ってくださったかけがえのない体験を、周囲の人に伝えていくことです。
またご無理がなければ、ぜひ聴かせていただきたいです。
ありがどうございました。

hatsumiNYC @hatsumiNYC
2018/07/02 03:22:32

@keizouchin
こんにちわ。
この旧優生保護法がニュースになってから私も改めて考えさせられることが多いです。
まず1996年まで施行されていた事実に驚かされます。“遺伝性”とされた疾患の場合は不妊手術にかかる一切の費用を国が負担していたということは障害がある人は生まれてくるなという思想が「法律になっていた」ということです。こうした国の考えが一般の人々の障害者への差別や偏見をつくった要因の一つですよね。でも過去を変えることはできないからこの先どうしたらいいのか。私はいまニュースでも取り上げられているように、国は優生保護法は間違っていたと、それを認めて謝罪と補償をするのが第一と思います。あれは間違っていたと、国民にしっかりと伝える責任があります。すでに差別や偏見は植えつけられてしまったけれど、国はそれをなくす努力をしないといけない。
そして個人的に考えるのは、身近な生活レベルでも障害者がこの世に中でほかの人々と同じように人生を生きている、生まれて生活する権利があると知らせていく必要性です。一人でも多くの人が伝えていかないとすでに植え込まれてしまっている差別意識は変えられないと思います。障害者を持つきょうだいや家族はキーパーソンです。人それぞれ様々な方法があると思います。私は重度の心身障害者で生活の全てにおいて介護が必要な障害者の妹を持ち、日本とアメリカを行き来しながらテレビのプロデューサーをしています。私の発想や行動は全て妹がいてからこそあり得るもので、私の生活と仕事には妹が存在しています。人に公言して歩くようなことはないけれどそれがいつも心にあります。これはきょうだいが障害者か否かに関わらないと思いますが。

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